ダイエットといえば、最近では、糖質制限ダイエット、炭水化物抜きダイエットなどが定番です。
これは、厚生労働省の「国民の健康・栄養調査報告」からも分かるのですが、1990年代後半以降、肥満が増えております。そして、原因の一つと思われる炭水化物の摂取量が年々増えており、それに伴い注目されるダイエット法になったものと思われます。
では、深掘りしてまいります。
糖質制限ダイエットで食べていいものと食べてはいけないもの
糖質制限ダイエットを進める上で確認しておくべきことがあります。今更と思う人もいると思いますが、少しだけ再確認しておきましょう。
なぜ糖質制限ダイエットなのか
太り気味、あるいは太っているということは、皮下脂肪・内臓脂肪が多い状態です。では、なぜダイエットでは糖質制限するのか、です。
実は人の体は、糖質以外でも、脂質やタンパク質でさえも食べ過ぎてしまうと、摂取し過ぎた栄養は脂肪に転換するようになっています。
皮下脂肪や内臓脂肪が増えるのが肥満だからといっても、必ずしも脂肪分の食べ過ぎとは、限らないのです。
厚生労働省の前述の資料によれば、男女ともに、3人に一人が肥満傾向にあり、炭水化物を食べ過ぎている傾向があるのです。炭水化物は、糖質と食物繊維からなっています。
残った糖質が脂肪になる
炭水化物を食べた後で、糖質と食物繊維に分解され、糖質は血液に取り込まれ血糖値が上がり、筋肉や各細胞へと送られていきます。すると血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。
インスリンは、糖質を筋肉を動かすエネルギーに変えてくれます。そして、残った分は肝臓にグリコーゲンとして保管します。しかし、それでも血糖値が上がったままでは体にとって害になりますので、インスリンは、血液中に残っている糖質を中性脂肪に変えてしまいます。そしてそのあとは、内臓脂肪となって溜まっていくのです。これが炭水化物を食べ過ぎてから、内臓脂肪として溜まっていくまでのメカニズムです。
もう一つ注意が必要な重要要素であるGI値
GI値とは、、血糖値が高くなりやすいかどうかをしてくれる指標です。
一般的に、穀類はGI値が高く、精製度合いが高い食品ほど高い、とされています。例えば、玄米のGI値は55で、精製されている白米のGI値は88になります。
糖質量は、若干玄米のほうが少ないですが、その分玄米には、ビタミンやミネラルが含まれています。
玄米の糖質量は低いとはいえないが、ビタミンとミネラルが豊富に含まれていて、GIが低く、糖質制限ダイエット中でも食べた方がいい食べ物になります。
糖質制限ダイエット中に食べていいものと食べてはいけないもの
糖質ダイエット中に食べていいものは、やはり糖質が低い食べ物ということになります。
また、低糖質とまではいえないが、GI値が低い食品であれば、食後の血糖値の上昇が少なく、インスリンの分泌も抑えられます。
主食で食べていいものと食べてはいけないもの
主食で食べるのは、やはり穀類ということになります。
穀類はいずれも糖質量は、多めの食べ物が多いです。特にパンは食パンをはじめとして、白米100gあたり38.1gを超えるものがほとんどです。
食べていいものは、低糖質でGI値が高くないものとすると、次の通りです。
- 玄米(糖質34.0g、GI値55)
- 中華麺(糖質27.7g、GI値50)
- パスタ(糖質30.3g、GI値65)
食べてはいけないものは
- 食パン(糖質48.2g、GI値95)
- フランスパン(糖質55.0g、GI値95)
- 餅(糖質49.6g、GI値85)
- 白米(糖質34.0g、GI値88)
- コーンフレーク(糖質81.2g、GI値75)
食べていい野菜果物と食べてはいけない野菜果物|そして他
低高糖質や低GIの野菜果物は、以下の通りです。
ただ、野菜のほとんどが低糖質で低GI値です。ジャガイモ(糖質15.3g、GI値90)とトウモロコシ(糖質15.5、GI値75)は、GI値がかなり高いので、食べすぎると気になりますが、主食としてもりもり食べるようなことがなければ、食べてもいいか食べてはいけないかを考える必要はないと思います。
また果物の糖質量は10を超えるものもありますが、全体として低いですし、GI値は55を超えるものはほとんどありません。
他に肉と魚は、糖質制限においては、ほとんどが含んでいませんので、食べていいものとと食べてはいけない食べ物を考える必要はないと思います。あくまでも、糖質量とGI値の観点からです。
他の食べ物では、意外だと驚くのが、調味料です。思われてる以上に糖質が多いので驚くのはでないかと思います。例えば、胡椒は、糖質66.6gあり、GI値は71です。通常は、数gという具合に使う量が少ないので、問題はありませんが。
まとめ
やはり一番多く食べる量が主食です。
そんな中で糖質量とGI値のリスクから考えると、意外に思われるが「パン」ではないでしょうか。
糖質量もGI値も平均的に高いです。前述していますが、食べた後で、ウォーキングなどでして、食べた分を消化していかないと、インスリンが出てきて、血液中の糖質が脂肪に変化してしまい、またしても内臓脂肪が増えてしまうのです。
糖質ダイエット中には、可能であれば、パンを食べるのはお辞めになった方が良いと思います。まあまあ、大丈夫と言えるのは、全粒粉パン(糖質40.5、GI値50)くらいです。
その他のパンは、調理パン・菓子パン以外の標準的なパンであっても、糖質は42g以上でGI値は70以上です。更に、ご飯などの主食にはない、脂質が加わります。ダイエットの観点からは、食メニューに加えるのは、危険です。
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