炭水化物の主成分は糖質と食物繊維からできており、糖質は三大栄養素の一つです。主食として食べられる穀類に多く含まれています。
糖質は人間の体(脳・内臓・筋肉)を動かすためのエネルギー源となる役割を持っています。
一日にどのくらい食べれば良いのか、食べすぎるとどうなるのか、不足するとどうなるのかについて、深掘りします。また、ダイエット中の人の場合の摂取量はどう考えれば良いのかも深掘りします。
炭水化物は一日にどのくらい食べるもの?
前述の通り、炭水化物は、糖質と食物繊維からできています。
糖質は、体を動かすためのエネルギーとなる栄養素です。ダイエットで、炭水化物を抜いているなどという場合は、糖質のことを指しています。
では、食物繊維は何かと言いますと、体のエネルギーになったり、細胞になったりする栄養素ではありませんが、不足すれば便秘になったりなどと、健康維持にはやはり大事な役割があります。
炭水化物を一日にどのくらい食べれば良いのかは、年齢性別・現在の体重などで違いがあります。
炭水化物は一日に何g食べればいい|女性の場合
女性の特徴は、14歳で基礎代謝がピークを迎えることです(男性17歳がピーク)。
その後、基礎代謝は10代後半までに大きく下がります。そして、20代から60代までの基礎代謝はほぼ横ばいです。
女性の場合、一日に摂取すべきカロリーは年代による差異がほぼないと考えて良いです。
「日本人の食事摂取基準」をベースにしますと、30代40代の女性でデスクワーク中心の働き方や自宅にいる方の場合、基礎代謝も含めた一日に必要なカロリー数は1700kcalです。
炭水化物の量は、この数値から逆算できます。炭水化物は、1gで4kcalのカロリーを持っています。同様に、タンパク質は4kcal、資質は9kcalです。一日のカロリーから、炭水化物は50〜65%、脂質は20〜30%、タンパク質15〜20%が目安とされています。
以上の条件で、女性が一日に食べるべき炭水化物の量がわかります。炭水化物の目安量は212g〜297gとなります。白米なら普通の茶碗1杯(150g)に含まれる炭水化物の量は57gとされていますので、一食ごとに食べると、171gになります。
ダイエット中であれば、もっと抑える必要があります。
男性の場合は炭水化物を一日に何g食べればいい
男性の場合は、女性とは違い、基礎代謝が年齢ととも減少していきます。
目安としては、30代40代と50代60代を別と考えた方が良いです。30代40代で一日に摂取すべきカロリー数はデスクワーク中心の仕事内容の方で、2250kcalと計算(日本の食事施摂取基準を参照)されますが、50代60代では2050kcalと計算されます。
もし、30代40代で、体を使った作業量が多い方であれば、一日2650kcalほどとみる必要があります。週に1〜2度、スポーツを行う方も同じです。
ここから計算される炭水化物量は、30代40代でデスクワークで、ほとんど座ったままという人なら、281g〜393gです。50代60代なら256g〜358g、30代40代の体を使った仕事量が多い方なら、331g〜463gとなります。
炭水化物の一日の摂取量|ダイエット中の場合
前述の炭水化物を食べる量は、平均的な体重から算出される少カロリーに基づいています。
ですので、ダイエットをしようとする場合の摂取量は、少し違いがあります。また、炭水化物は糖質と食物繊維から構成されており、主食である穀類以外にも野菜や果物などにも含まれています。
ダイエットで考える場合、炭水化物というよりも糖質量として考える方が合理的です。それは、糖質が直接体重やダイエットに関連する要素だからです。
炭水化物の一日の目安|糖尿病の病院食がダイエットの目安
ダイエットでは、炭水化物を減らして、糖質を制限するという方法が最も定番と思われます。糖質制限というダイエットでは、糖尿病患者の食事内容から、一日の糖質量の目安が定められています。一日の目安は、糖質130g以下とされています。
ダイエットではさらに、一日60gという目安もありますが、現在の食生活から、いきなり糖質一日60gの食生活では、ストレスで続かない可能性がありますので、主食を1食か2食を抜くなどして、一日糖質130gを目安とするのがおすすめです。
食物繊維は、健康維持には重要な役割を持っていますが、体を構成したり、エネルギーとなるものではありません。不足すれば、便秘になったり、内臓機能のトラブルに発展することもあります。ですので、糖質とは、別の要素として考えるべきで、糖質を減らすために炭水化物を減らすダイエットをする場合などは、野菜やサプリから食物繊維を取る必要があります。
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